手話通訳士は、聞こえる人と聞こえない人のコミュニケーションをつなぐ存在です。
手話通訳士は、聴覚障害者の社会参加のためのパートナーです。
聴覚障害者の障害は、耳が聞こえない・聞き取りにくいという現象的なことではなく、その本質は、コミュニケーション・情報・対人関係における障害であるといわれています。
聴覚障害者が、そういった障害の垣根を少しでも低くできるのが、手話通訳士とも言えます。
手話通訳士の資格は、1989年に国の公認資格として創設されましたが、有資格者の数はまだまだ少ないというのが実情です。
現実問題として、手話通訳士の資格を取ってもそれだけで生活が成り立つということは、難しいと言わざるを得ず、必要数に達していない原因の一つにもなっていると考えられます。
そういう意味では、手話通訳士の資格を国家資格まで引き上げるなど、国としての施策をもっと充実させていくことが求められます。
障害がある人もない人も同じように人として尊重され、ともに生きていく社会を目指す”ノーマライゼーション”の理念は、世界の障害者福祉の基本的な考え方になっています。
ノーマライゼーションは、日本においても福祉施策の基本となっていて、2003年にスタートした”障害者基本計画”では、”共生社会の実現”が目標として掲げられ、その基本的な考え方の中に”社会のバリアフリー化”が打ち出されています。
聴覚障害者にとってのバリアフリーとは、なんでしょうか?
それは、コミュニケーション・情報・対人関係のバリアを取り除くことにほかなりません。
「いつでも、どこでも、安心して」手話通訳を利用できるということが、非常に大切なことですし、もっともっと多くの方が手話を学び、手話で会話ができるようになることではないでしょうか。
障害者の立場を理解できる思いやりと誠実さをもち、人と接するのが好きな社交性のある人に向いているといえるでしょう。
手話は聴覚障害者の年齢や地域により動作が異なるため、臨機応変な対応ができる理解力や柔軟さが求められます。
また瞬時に判断して通訳しなければならないため、集中力と体力も必要です。
ハードですが、聴覚障害者が安心して生活し、社会参加をしていくための掛け橋となるやりがいのある仕事です。